約 855,712 件
https://w.atwiki.jp/letsrebirth/pages/251.html
Back:【001~050】 【051~100】 No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 051 ――残り、六日 グリム=グリム ?-?/??? ??? ◆MZYnmmtZ2U 052 そしてあなたの果てるまで(前編)そしてあなたの果てるまで(後編) 仲村ゆり&セイバー(斎藤一)音無結弦&アサシン(あやめ)、天使本田未央&しろがね(加藤鳴海)前川みく&ルーザー(球磨川禊)南条光&ライダー(ニコラ・テスラ)アサシン(緋村剣心)アサシン(キルバーン)&アサシン(ピロロ) C-9/ビル屋上C-8/街中C-8/無人の街中 二日目・深夜 ◆GO82qGZUNE 053 願い、今は届かなくても 八神はやて&キャスター(ギー)、天使 D-5/住宅街、???/??? 二日目 深夜 ◆GO82qGZUNE 054 前川みく抹殺計画 竜ヶ峰帝人&アサシン(クレア・スタンフィールド)スタン&アーチャー(瑞鶴)キャスター(超鈴音) B-8/竜ヶ峰帝人のアパートB-5/アパート・スタンの部屋B-6/神楽坂明日菜の家 二日目・深夜 ◆MZYnmmtZ2U 055 そして、彼らは手を取った 本田未央&しろがね(加藤鳴海)前川みく&ルーザー(球磨川禊) C-9/ビル屋上 二日目・深夜 ◆MZYnmmtZ2U 056 無間叫喚地獄 北条加蓮&ヒーロー(鏑木・T・虎徹)キャスター(ギー)、アサシン(T-1000) B-4/八神はやての家C-3/ 二日目 深夜 ◆MZYnmmtZ2U 057 戦の真は千の信に顕現する 御坂妹&レプリカ(エレクトロゾルダート)本田未央&しろがね(加藤鳴海)千鳥チコ神楽坂明日菜&キャスター(超鈴音)竜ヶ峰帝人八神はやて&キャスター(ギー)、北条加蓮前川みく&ルーザー(球磨川禊)、アサシン(クレア・スタンフィールド)スタン、ボッシュ=1/64アーチャー(瑞鶴)、アーチャー(今川ヨシモト)、ヒーロー(鏑木・T・虎徹)、バーサーカー(ブレードトゥース)アリー・アル・サーシェス、アサシン(キルバーン)、アサシン(ピロロ) C-6/御坂妹のマンションC-8/アイドル女子寮B-9/マンションの一室(チコの部屋)B-6/神楽坂明日菜の家C-2/学園B-4/八神はやての家C-8/デパートC-7/B-7/B-8/とある研究施設 二日目 午前 ◆MZYnmmtZ2U 058 希望の道、きみと 本田未央&しろがね(加藤鳴海)、キャスター(超鈴音) C-8/アイドル女子寮 二日目 午後 ◆MZYnmmtZ2U 059 壊苦/会苦の剣士達 スタン、ボッシュ=1/64 C-7 二日目 午後 ◆MZYnmmtZ2U 060 その願いは冒涜 長谷川千雨&ランサー(金木研)、南条光&ライダー(ニコラ・テスラ) C-2/学園(中等部校舎屋上) 二日目 午後 ◆MZYnmmtZ2U 061 Re:try 神条紫杏&アサシン(緋村剣心)、キリヤ・ケイジ&アサシン(T-1000)、アリー・アル・サーシェス&アサシン(ピロロ)、アサシン(キルバーン) B-8/とある研究施設 二日目 午後 ◆MZYnmmtZ2U 062 審判の刻 キリヤ・ケイジ&アサシン(T-1000) B-8/とある研究施設・最深部 二日目 午後 ◆69lrpT6dfY 063 幕間・巷に雨の降る如く 北条加蓮、キャスター(ギー) B-4/八神はやての家 二日目 午後 ◆GO82qGZUNE [[]] -/ [[]] -/ [[]] -/ [[]] -/
https://w.atwiki.jp/0103/pages/237.html
『うわぁ……えぇ、本当に……?』 突如流れ始めた神子柴の放送の後、タブレットを操作してロックされていた名簿を見始める球磨川。 タブレットは彼の知らないものだが、そこは全ての携帯電話を持つ男。 大して手間取りもせずタブレットを使いこなしていた。 しかし、名簿を確認した彼に待ち受けていたものは、彼を知る者ならおおよそ”らしくない”と思わせるほどの困惑があった。 その理由はこれだ。 海馬瀬人。 あの大人気カードゲームバトル漫画、遊戯王の人気ライバルキャラの名前が名簿にある。 まさか、漫画のキャラクターが同じ殺し合いに参戦しているとは、流石の球磨川禊も思っていなかったのだ。 『いや、いやいや、いやいやいやいやいやいや』 しかしここで球磨川は、それを否定するために必死に首を振る。 別に、彼は常識外の事態に怯えているわけでは無い。伊達に箱庭学園の卒業生ではない。 異常(アブノーマル)に過負荷(マイナス)、悪平等(ノットイコール)。そして言葉使い(スタイル)を知っている彼からすれば、今更何が起ころうが別に気にも留めない。 そして漫画のキャラが具現化しても同じこと。何の懸念もなければ、殺し合いにケリをつけた後で、サインの一つでも貰いに行こうかと思わなくもない。 だがそうもいかない事情がある。 それは、彼のよく知る人外安心院なじみが絡んでくる。 彼女はつい数ヶ月前までシミュレーション仮説を抱き、世界を週刊少年ジャンプに連載されている漫画だと本気で思っていた。 それを彼の仲間が諸々やって解消した、とまでは言えなくとも、それによる自殺衝動は止めることができた。 のだが、ここにきて漫画のキャラの登場だ。 もし、安心院なじみがこの殺し合いを知り、そのせいでもう一度シミュレーション仮説を抱かれた日には、かつての焼き直しだ。 正直、同じことの繰り返すとまでは思っていないが、また何か面倒が起きればやってられない、位は思う。 いくら価値がないから過負荷(マイナス)でも、箱庭学園で過ごしたあの日々は誰にとっても無価値ではないのだから。 『まあ、単に同じ名前なだけの可能性もあるけどね』 球磨川は、さっきまでのちょっと格好いいモノローグを、一瞬で翻して台無しにした。 まあ、デスノートが流行った時は子供に月(ライト)と名付けた親が沢山いたらしいので、同じことが起きてもおかしくはない。 海馬という苗字は現実にある。 そして瀬人なら、普通の名前なので偶然被る可能性もなくはない、かもしれない。 だが彼は過負荷(マイナス)の極致、負完全球磨川禊。 いくら勝利を経験しようとも、本質はどこまでいっても敗者。 望んでも願いなど叶わず、いつだって彼は不幸だ。 故に悟っていた。 海馬瀬人は間違いなく、球磨川禊がかつて読んだ遊戯王の登場人物なのだろう、と。 ◆ 「ふむ、インテグラはいないか」 神子柴の放送の後、建物内にいるにも関わらず上から降ってきた紙を手に取るアーカード。 そこに書かれた名簿を見て、主の存在がないことを確認した。 とりあえず、同じ殺し合いに巻き込まれているにも関わらず、駆けつけられない従者にはならないと安堵する。 その代わりに違う名前が気になった。 宮本明。 勝次の横にあるこの名前。 彼が語った仲間の名前である。 あの勝次が仲間と認め、無条件に信頼する相手はどんな人間なのだろうか。 アーカードは気になって仕方なかった。 願わくば、己の眼前に立ち、自分を『倒す』為に立ち向かってほしいとすら思っていた。 「だがそうはいかんだろうな」 それと同時に、アーカードは己の願いが叶わないと考えていた。 まず、明が勝次の仲間である以上、彼に手を貸すと言った手前、自分が手を出すわけにはいかない。 仮にアーカードに対し、明が吸血鬼という理由で敵意を向けて来ても、まずは勝次の名前を出し、戦わないように立ち回るのが筋だろう。 流石に、明の方が知ったことかとばかりに襲い掛かって来るのならば話も変わるが、どうにもそうなるような気はしなかった。 「ままならないものだ」 そんな現状に対し、アーカードは思わず笑う。 思い通りにさせてくれない、勝次という少年に焦がれた自分に対しての苦笑だった。 「それに引き換え――」 しかし明の横にある名前を見たとき、アーカードの表情は一変した。 さっきまでの笑みから打って変わって、苦虫を嚙み潰したような顔になる。 ユカポンファンの吸血鬼。 ユカポンという勝次の仲間についての話は聞いていたが、そのファンとは何だろうか。 まあ、勝次の話に聞く吸血鬼なら下らぬ化物でしかない。 出会うことがあれば殺すが、その程度の存在だ。 「ふん」 それでユカポンファンの吸血鬼について思考を打ち切ったアーカードは、紅茶セットに手を伸ばし、お茶を再び入れようとする。 勝次を待つことしか出来ないので、暇なのだ。 ところが次の瞬間 「……ん?」 どこからか、足音が響いていた。 アーカードが音の発生源へと向かうと、そこには上へと続く階段があった。 どうやら、上から誰かが降りてくるようだ。 アーカードは音の主をただ待つ。 やることは決まっている故に。 殺し合いに反目するなら勧誘し、この場で殺しを企む様ならなら排除する。 単なる状況に怯える弱者なら興味もない。どこへなりとも去ればいい。 しかし目の前の人間は只者ではなかった。 外見は黒髪の中肉中背の男。服装もおかしな部分もない。 だがおかしなことに、目の前の男には気配という物がなかった。 目の前にいる筈なのに、何も感じないのだ。 されどそれ以上におかしいのは、眼前の男、球磨川禊が一目見て分かるほどに”弱い”ことだ。 吸血鬼の力などなくとも、おそらくどこに打ち込んでも致命傷。 幼子、下手をすれば昆虫にすら負けそうな程目の前の男は弱者である、とアーカードは確信していた。 でありながら、球磨川はヘラヘラと笑っている。 まるで、それが己だと言わんばかりに。 なりたての吸血鬼が勘違いし楽しむのなら分かる。 あるいは、己の弱さを悲観し嘆くのも見たことはある。 されど目の前の男は違う。 自らの弱さを知りつつも、それに対しての悲観が一切ない。 アーカードはこんな存在を知っている。 ナチスの残党。度し難い戦争狂。 あの狂った大隊指揮官、少佐。 ともすれば、目の前のこいつはそれと同じ存在ではないのか。 「いい夜だな」 『いい夜? 知らないお婆さんに拉致されて、首輪つけられて殺し合えって言われているのに?』 故にアーカードは問う。らしくもなく、問答で相手を見極めようとする。 彼の問いに呆れたように返答する球磨川に大したリアクションもせず、アーカードは語る。 「いい夜だとも。 神に挑む人間がいる。化物に怯まず啖呵を切る小僧がいる。 そんな奴らと出会っただけで、私のような化物からすれば法外の幸福だ」 ここでアーカードは球磨川を睨む。 それも、常人ならばこれだけで気絶しかねないほど膨大な殺気を乗せて。 されど、彼の態度は変わらない。 「貴様はどうだ? 貴様はこの殺し合いをどう動く? 神に挑む森嶋帆高を何を思う?」 『どうって言うなら、そうだね。愚かだと思うよ。 無計画に逃げ出して、好きな子すら守れない弱虫だ』 ここでアーカードは球磨川に対する興味を失いかける。 異様なのはあり方だけで、考えが普通なら、もう興味はない。 ところが―― 『でも僕は、弱者と愚か者の味方なんだ。 だから帆高ちゃんと一緒にあの神様を螺子伏せる』 球磨川は、森嶋帆高の味方だった。 のみならず、神すら打倒しようとしていた。 己の弱さを理由に諦めることも無く。 ”倒す”為に戦う。”勝つ”為に戦う。 あの少佐とは、違う。 「嗚呼、素晴らしい。 やはり人間は、素敵だ」 アーカードは球磨川の言葉に、素直に感嘆した。 心から、目の前の人間を素晴らしいと思えた。 だがその刹那―― ズガガガガガガガ!! アーカードは、球磨川によって大量の螺子に串刺しにされていた。 全くそんな空気ではないところからの攻撃だが、特に驚かずアーカードは尋ねる。 「これは何のつもりだ」 『いきなり上から目線で評価されたから、ムカついたからつい』 「それは失礼をしたな。謝罪しよう」 球磨川の常軌を逸脱した物言いを、アーカードは笑って受け入れつつ、彼は一本一本螺子を抜き始めた。 ◆ その後、お互い自己紹介をする二人。 そして話はアーカードが車を望んでいる、という方向になった。 自分が吸血鬼故に流水を渡れず、そのせいでこのビルから出られないと理由を説明。 それを聞いた球磨川は思わず大爆笑したが、アーカードはスルーした。 『さて、車なんてあるかな?』 ブツブツ呟きながら、デイバッグを漁る球磨川。 とりあえず一番最初に触れたものを出そうと引っ張るが、出していくにつれて明らかにデイバッグの口より大きいことが分かる。 そして全てが出たとき、球磨川からは車だとしか理解できなかったが、これは警察で使われる護送車である。 だが適当に取り出したせいで、護送車は前輪が高く浮き上がった状態で二人の前に現れた。 これだけなら問題はない。 しかし、この殺し合いの会場においても、重力というものは地球上と同様に働いている。 故に グシャ 前輪が地上へ向けて落ちていくのは必然であり、前輪の場所に人がいれば潰されるのもまた当然。 球磨川禊は護送車に潰された。 されど 『球磨川禊も舐められたものだぜ。この程度の不幸(マイナス)で、僕を止められると思われてるなんてね』 球磨川はそこにいる。前輪に潰された事実など『なかった』かのように立っている。 これを見ていたアーカードは、思わず問うた。 「それが貴様か。球磨川禊」 『これが僕さ』 アーカードが球磨川禊の異常性を改めて垣間見たものの、護送車自体は受け渡すことになった。 球磨川は運転できず、またする気もない。 それはアーカードも同様だが、彼の場合は運転手のあてがある。 とはいえ、これだけでアーカードは済ませるつもりはなかった。 「礼だ。受け取れ」 そう言って、アーカードはデイバッグからあるものを取り出し球磨川に渡す。 受け取ったものを、球磨川はよく知っていた。 『決闘盤(デュエルディスク)? 僕、今デッキなんか持ってないよ?』 「それは参加者の首輪を探知するレーダーらしい。好きに使え」 アーカードの説明を聞き流しながら、デュエルディスクを腕に嵌める球磨川。 まさかのアイテムにテンションを上げつつも、使用法が単なる探知機と聞いた途端に少しつまらなくなっていた。 ちなみに、アーカードがこれを勝次に渡さなかったことにもちゃんと理由はある。 勝次の性格を考えると、探知した方向に向かいかねず、無駄に危険にさらしかねない。 そう簡単に死ぬとも思っていないが、車を探してほしいアーカードからすれば、一人取り残されるのは御免だ。 故に、車探しに専念してもらうために、彼はデュエルディスクを渡さなかったのだ。 一方、そんな裏事情を知らない球磨川は、これ以上ここに用はない。 『じゃあ、そろそろ行かせてもらうよ』 「そうか。ならばさらばだ、人間」 『ばいばい、吸血鬼』 それだけ言って、ビルの外へと去っていこうとする球磨川を、アーカードはただ見送る。 負完全の戦場に、吸血鬼の入る隙間はどこにもないのだから。 【B-6 ビル内部/一日目/深夜】 【球磨川禊@めだかボックス】 [状態]:健康 [装備]:デュエルディスク@遊戯王 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2 [思考・状況] 基本方針:『帆高ちゃんを全面的に応援(バックアップ)する』 1:『決めてるんだ。こういう状況では一番弱い子の味方をするって』 2:『さあて、どこに行こうかな』 3:『吸血鬼程度でビビる僕じゃないぜ』 4:『とはいえ、まさか海馬瀬人がいるなんて、流石の僕も驚きだよ』 ※参戦時期はグッドルーザー球磨川 完結編終了後です。 ※首輪を『なかったこと』にはできません。 その他の制限は次の人にお任せします。 ※2010年までのジャンプ作品の知識があります。その為、該当する作品の参加者について知っている可能性があります。 現時点では海馬瀬人にしか気づいていません。他の該当キャラについて、知らないのか今は気付いていないだけなのかは次の書き手氏にお任せします。 また、2011年以降のジャンプ作品、または連載にて登場したキャラについての知識はありません。これは2016年公開の劇場版遊戯王についても同様です。 【アーカード@HELLSING】 [状態]:健康 [装備]:紅茶セット [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1(確認済み) [思考・状況] 基本方針:勝次に力を貸す。 0:勝次の帰りを待つ。 1:球磨川禊。中々面白い男だったな 2:森嶋帆高、宮本明にも会ってみたい ※シュレディンガーを取り込んだ直後から参戦です ※取り込んだシュレディンガーは排除され、代わりにある程度の命の残機が入れられています。 ※雨(流水)を素で渡れません。 ※ロリカードにはなれます。 ※護送車@DEATH NOTE は彼の近く置いてありますが、乗っていません。 【支給品紹介】 【護送車@DEATH NOTE】 球磨川禊に支給。 被疑者を警察署や裁判所に運ぶための警察車両。 デスノート本編においては、夜神総一郎が第二のキラのビデオテープを回収するために、さくらテレビへ突入した時に使った車両である。 【デュエルディスク@遊戯王】 アーカードに支給。 原作遊戯王バトルシティ編に登場した、デュエルモンスターのカードをソリットビジョンで映し出す機械。置けるカードは5枚まで。 また、半径50m以内にある他のデュエルディスクを探知する機能も搭載されている。 本ロワでは、デュエルディスクではなく所持者以外の半径50m以内にある首輪を探知する機能に取り換えられている。 67 百年後の君へ 投下順 69 時系列順 前話 名前 次話 33 「逃げないぜ」 球磨川禊 24 紅茶 アーカード
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1069.html
全てを虚構にする事ができる。 それが球磨川禊の欠点(マイナス)であり過負荷(マイナス)であり不能力(マイナス)の正体。 悪意も善意も渾然一体とし、全てを無に返す。 傷をなかったことに。汚れをなかったことに。距離をなかったことに。視力をなかったことに。筋力をなかったことに。 磁力を、ベクトルを、努力を、理性を、知性を、結果を、過程を、記憶を、生を、死を、世界を。 森羅万象を虚構にする能力。 『それが大嘘憑き(オールフィクション)』 その言葉に学園都市が誇る二人の超能力者は言葉を失い、驚愕していた。 「勝てるわけ……ないじゃないの……」 思わず御坂の口から漏れる諦めの声。一方通行も口にこそ出さないが、似たような意見を持っていた。 自身の持つ長所が、能力が、存在証明が通用しない相手にどう立ち振る舞えばいいのだろうか。 『とは言っても、まだまだ無くしたての欠点だからね。把握してない部分も沢山あるんだよ』 だからまだ諦めないで、とあろう事か二人を励ますように、しかしどこか愉快そうに話すのは絶望の象徴である球磨川。 『黙ってないでお喋りしようよー。それとも僕みたいなのとは喋りたくないのかな?』 『やれやれ、いくら僕がモブキャラみたいな顔立ちだからって差別するのはよくないと思うな』 『僕だって君たちと同じ人間なんだからさ。仲良くしようよ』 ピースサインを向けて屈託のない笑顔を浮かべる球磨川に対し、いまだ口を利けないでいる二人。 「よォ…御坂美琴(オリジナル)」 「なによ」 一方通行が御坂へ囁く。 「こりゃァ勝ち目がねェかもしンねェなァ。いっそ二人そろって逃げるかァ?」 「冗談。佐天さん達を置いて逃げるわけないじゃない」 「さっき敗北宣言したのはどなたでしたっけェ?」 「勝てなくても、止めるのよ」 「ふゥン……」 コソコソと話す二人が囁き会っている姿をじっと眺めている球磨川。 「それなら、一つギャンブルに出てみようじゃねェか」 「え?」 「よく聞けェ」 そして、一方通行から持ちかけられたのは一つの作戦。 だがそれは作戦とは到底いえる物ではなく、仮説を前提に置いたいわば希望だった。 伝達が終了し、いくらか驚いた表情を浮かべる御坂だったがしっかりと頷き了解をする。 『作戦タイム終了かい?それじゃどっからでもどーぞ』 「ハハ!」 余裕を崩さずノーガードで迎える球磨川に、一方通行は短く笑う。 「後悔しないでよね!」 御坂がそう叫ぶと共に二人の作戦が実行された。 『わぁお!ミナデインみたいだね!!』 御坂から放たれた無数の雷をまるで河川敷から花火を眺めているかのように暢気に待ち受ける球磨川。 それをあえて避けず全身で受け止め、自らの体を傷つける。 『あれぇ?なんだか体が動かないぞ』 雷の熱で服が焼け、露出した皮膚の所々が焼け爛れても笑顔を崩さない。 「そのまま死んどけェ!糞野郎ォォォォ!!」 一方通行は絶叫しながら先ほどの攻撃と同じよう無数の崩れたコンクリート片を飛ばす。 これすらも受け入れ体中の至る所に穴が開き、右腕にいたっては引きちぎれて肩から伸びる数本の筋繊維で繋がったままぶら下がっていた。 「く……」 その光景に思わず目をそらそうとするのは御坂だった。 いくら攻撃が無効化され傷が治るとはいえ人間が壊れていく様は直視するには耐えがたいものである。 「攻撃をやめんじゃねェ!!」 「くっそおおおおおおおおおおおおお!!」 一方通行の叱咤により、球磨川を“殺す”決意を固めた御坂は磁力で床から一本の鉄骨を取り出し、球磨川の心臓めがけて飛ばす。 『それは避けなきゃ不味いかなぁ』 的確に球磨川の左胸、つまり心臓めがけて飛来する一本の鉄骨。 残った左手で頬を掻く球磨川は苦笑いを浮かべ、傷もそのまま横にそれて回避をしようとするが、 頭上に浮かぶ自らを覆い隠すほどの鉄板に気がつく。 「悪ィがこの攻撃は一方通行だァ。進入も回避も禁止ってなァ……」 一方通行は口元を歪めながら自らの右手の親指だけを立てて首元を切る素振りを見せ、そのまま手首を返し親指を下に向ける。 その先にある球磨川の運命と、この悪魔のような物語を締めくくるように言葉を添えて 「ジエンドだ」 遥か上空から勢いよく球磨川へ落下を始める鉄板。 鉄骨は回避できるかもしれないが、その傷ついた体では大きい動作ができないのか、球磨川は鉄板を見上げる。 『う、おおお!死ぬ!これは死ぬ!くそおおおおおおおおおおお!!』 そうして巨大な鉄板は、叫びをあげる球磨川へと落ちていった。 一方通行の作戦とは、天井戦と同じく物量で攻めきるという単純なものだった。 大嘘憑きの効果範囲、発動条件などはわからなかったが、 磁力とベクトルを別々になかったことにしたことから、複数の事柄を同時に虚構にすることはできないと一方通行は考えた。 それならば、回復をする暇を与えず全力で攻撃を続ければいい。回避をする間を与えず全霊で殺せばいい。 それが、もはや希望ともいえる一方通行の考えた作戦の全貌だった。 この作戦において、一方通行や御坂は最初の一撃を与えることを課題としていた。 多面攻撃を仕掛けたところで、最初の攻撃と同じようになかったことにされるのが落ち。 だから一撃さえ与えれば動きを止めれ、なおかつ回復と回避の二つの処理を与えれる。 その後は、弾幕のように攻撃を繰り出せば勝機はあると思っていたため、球磨川の油断した状態は正直二人にとっては僥倖といえたのだった。 勝てる。 二人は落ち行く鉄板を眺めつつ少し安堵していた。 事実、処理に追われた球磨川はこうして鉄板の下敷きになろうとしているのだから。 この作戦は成功といえよう。 だが。 『なんちゃって』 だが。それは仮説が正しかった場合の話である。 球磨川はそう言って、鉄板と鉄骨、それに体の傷を同時に虚構にし何食わぬ顔で立ったままだった。 「なっ!!」 目の前の光景に信じられないといった声を上げるのは御坂。 一方通行は自らの希望を打ち砕かれ苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべている。 『同時に消せないと思った?』 球磨川は相変わらず笑顔を浮かべているが、二人にはそれがただただ不気味に見える。 両手には何も持たず、背筋を伸ばした良い姿勢のままスタスタと早足で二人へと歩み寄りながら言葉を続ける。 『二人のレベル5なら何とかなると思った?』 その言葉はまるで呪詛のようで、何かの呪いのようで。 『僕が攻撃を受けたから、切実な表情を見せたから殺せると思った?』 二人の足を地面へ縫い付ける。 『どれだけ自分達が重要な役回りだと勘違いしてたのかな?恥ずかしげもなく』 これが恐怖、これが絶望、これが過負荷。 『この物語に主人公は一人だけ。悪役も僕一人だけ。それ以外は舞台袖へ下がって頂戴』 二人は逃げるという選択をしなかったことを後悔していた。 『一方ちゃん。どうだい?これが殺される恐怖だよ』 一方通行は何も言えない。最強と呼ばれ無敵を目指した少年ですら目の前の最悪の前ではただの人間だった。 『美琴ちゃん。今から僕がミサカちゃん達の敵討ちをしてあげるね』 御坂は立ち竦む。その胸にはただ恐怖と後悔の渦が巻いているだけで他には何も考えることができない。 『心配しないで。ミサカちゃん達を殺した犯人と仲良く戦っていた君も、仲良く殺してあげるから』 そして笑みを浮かべたまま螺子を取り出した球磨川。 その螺子はプラスを螺子伏せる象徴。 その螺子は巨悪なマイナスの権化。 その螺子は二人の終わりを告げる物。 『それじゃ、天国で会おう』 球磨川は螺子を振り上げる。 二人は思わず目を瞑り、その時を待つだけだった。 振り下ろされる螺子が刺さる音だろうか?ドゴッという鈍い音が御坂の耳に飛び込んできた。 おそらく一方通行が刺されたのだろうと、恐る恐る瞼を開き状況を確認する。 「え……?」 螺子伏せられた一方通行の姿を想像していた御坂は目に映った光景を疑った。 無理もない。倒れているのは一方通行ではなく、球磨川禊だったからだ。 そこにはさっきまではこの場に居なかった人物が息を切らしたまま、振り切った拳を伸ばしている少年が一人。 一方通行も目の前の人物に驚き、どこか不機嫌そうな表情を浮かべている。 当然だろう。その少年はかつて一方通行を撃破した少年なのだから。 そして恐らく少年に殴られ吹き飛んだであろう球磨川は対照的に嬉しそうな表情を浮かべていた。 「ふざけんじゃねぇぞ……」 ゆらりと腕を下ろし、球磨川に向けつぶやく少年。 「何が過負荷だよ。何が負能力だよ……」 その姿からは抑えきれない怒りが漏れているのがわかる。 「関係ない人まで不幸にして、不幸から抜け出そうとした人まで巻き込んでんじゃねえよ!!」 とうとう少年は叫びだしてしまった。 「テメエ知ってるんだろ!?御坂の友達が自分の感情抑えてまで友達でいようと努力してたことを」 「必死になって能力者になろうと頑張ってたことを!」 「それだけじゃねえ!妹達がどんな気持ちで死んでいったのか、生き残った奴等がどんな決意で今を生きてるのか!」 「必死に今を生きてるんだよ!死んでいった妹達のことなんざ一瞬たりとも忘れてねぇ!」 「御坂だって同じだ!苦しんで、悩んで、涙を流して、葛藤して、それでも前向いて生きてるんだ!」 「どれだけ不幸だろうと、どれだけ欠点だらけでも皆幸せになろうって必死にもがいてんだよ!!」 「一方通行があの日から何をして過ごしたのかも知ってんだろうが!」 「許されるつもりはねえって十字架背負って、命を懸けて打ち止めを、妹達を救ったんだ!」 「死んで許されるならコイツはとっくに死んでるはずだろうが!?でもこうやってコイツ生きてる」 「そうやってどうしようもない現実に抗って、もがいて生きてる奴等をテメエは何で不幸にしようとしやがる!」 「どうしようもない運命(マイナス)を持っちまったアイツだって頑張ってんだろうが!」 「後悔して、懺悔して、それでもアイツは笑ってるんだ!!」 「どうしてそれが分からない!?なんで分かろうとしねぇんだよ!!」 「なんでテメエはそれを邪魔することができるんだ!!」 少年は叫ぶ。 それは、球磨川に弄ばれた者達の気持ち。 平等を望んだ佐天涙子の願い。 一万回死んだ妹達の痛み。 それを受け止め生きる妹達の重み。 過酷な運命を背負う御坂の悲しみ。 許されることのない一方通行の苦しみ。 存在証明を無くした姫神の悩み。 巨大な負を抱えながらも懸命に生きる青髪の想い。 それを全て、目の前に居る大嘘憑きに向けぶつける。 それは少年の―― 上条当麻の心からの言葉だった。 「立てよ最悪(本物)。俺の最良(偽者)で正してやるよ!」 見下ろす球磨川に向け上条は右拳を突き出す。 「テメエが何でもなかった事にできるって言うんなら……全てを不幸にすると言うんなら――」 「その幻想をぶち殺す!!」
https://w.atwiki.jp/xr8drowa/pages/26.html
クリミナルガールズ・INVITATION テイルズオブリバース ToLOVEる・ダークネス ペルソナ4・ゴールデン 9S 伝説の勇者の伝説 VS!! 烈火の炎 めだかボックス 疾走する思春期のパラベラム 空色パンデミック ZETMAN キルミーベイベー めだかボックスの追跡表 00話 【黒神めだか】 000 00話 【人吉善吉】 000 00話 【球磨川禊】 000 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1077.html
研究所崩壊当日の深夜、窓の無いビル。 学園都市統括理事長アレイスター=クロウリーはある人物を待っていた。 今しがた球磨川禊の死体を回収した垣根帝督がビルの案内人とコンタクトをとったことを確認したので、もうまもなくこの場に現れるだろう。 そしてどこからともなく、室内へ現れた一つの影。その姿までは確認が出来ないが恐らく死体をかついでいる垣根が居る。 「無事回収できたようだな……」 労いの言葉などはない。「回収して当たり前だ」と言わんばかりの対応である。 しかし、垣根からの返答はない。 「どうした?未元物質よ。報告をしたまえ」 アレイスターの言葉でようやく歩を進め、その人物の姿を確認することが出来る。 確かに、垣根帝督はそこにいた。 ただし、後頭部に螺子を螺子込まれて垣根は既に死んでいて、死んだはずの球磨川に担がれていたのだが。 『どうも、統括理事長さん』 何食わぬ顔、文字通り何食わぬ顔で頭を下げ、挨拶をする球磨川は、頭をあげると同時に垣根の死体を無造作に放り投げた。 あの、アレイスターが無表情の中に困惑の色を見せている。 それほどまでに現在の状況は異常だった。 「はて……確か君は死んだはずではなかったのかな?」 『確かに死にましたよ。でも僕はこうして生きているから、そんな事はどうでもいいじゃないですか』 「いつ未元物質を?」 『垣根ちゃんが案内人さんと話をしている時に、後ろからちょと螺子を入れさせてもらいました』 「なるほど……」 いつかのような抑揚のない内容の無い会話が続く。 だが、アレイスターとしては計画を大きく遺脱した現状は好ましくない。 【大嘘憑き】という前代未聞の能力を持つ球磨川禊の回収。 有り体に言えば今回アレイスターが球磨川の転向を許可した理由はそのようなものだった。 大嘘憑きの試運転という名目を掲げていた球磨川の不意を打って殺害、回収。 それはそんなに難しい事ではなく、成功すればアレイスターの「計画」を大きく省略できるはずだったのだ。 しかし、現実は球磨川禊は生きている。 『さて、貴方の目的なんて分かり切っていますし、それを邪魔立てするつもりもありません』 自身の頬から肩へとかけて染みついた血液をハンカチで拭き落しながら球磨川は言う。 「何が目的だ?」 『最初にお話しした大嘘憑きの試運転、てのも目的の一つですよ。ただ本命は種を蒔くことでして』 種を蒔く。その言葉にアレイスターは即座に意味を理解した。 「幻想殺しの回収か」 アレイスターは幻想殺しこと上条当麻と球磨川禊の過去については把握している。 『回収なんて嫌な言い方をしますね。僕はただ友達に戻っていつか力を貸して欲しかっただけなんですよ』 「言っておくが幻想殺しは私の計画の中でも最重要でね。簡単に手放す訳にはいかないのだよ」 『ん。だから言っているじゃないですか。計画の邪魔をするつもりはないって』 いまいち要点を得ない語りをする球磨川だったが、アレイスターはそれだけで意図を掴んだようだ。 「なるほど。種を蒔くとはそういった意味か」 『ええ、だから貴方が進めている計画が完了する頃には、花が咲くはずですから』 それはきっと綺麗で、毒々しい花なのだろう。 この時点でアレイスターと球磨川禊の交渉は終了していた。 「もし断ると言ったら?」 だがアレイスターは少しばかり抵抗をして見せる。もちろん断るつもりは、ない。 球磨川もそこは重々承知の上で、こう言った。 『学園都市のレベル1からレベル5までの能力者を皆殺しにします。勿論そこには貴方も含まれていますよ』 にっこりとほほ笑む球磨川に、アレイスターも口元を少しつり上げる。 「それは困りものだ。よかろう、君の計画とやらにも乗らせてもらうよ」 アレイスターはその後に「ただし」と付け加える。 「未元物質だけは元に戻してやってくれ。大事な第二候補なのでね」 その言葉に深く頷くと、垣根に手を添え傷を戻す球磨川。 気を失っているのだろう、起きる気配はない。 『これで大丈夫ですか?それじゃあ僕は約束を守りに行かないといけないので失礼します』 アレイスターの返答も聞かず、すたすたと闇の中へ消えていく球磨川。 転送前にこんな言葉だけを残して去って言った。 『垣根ちゃんと麦野ちゃんにはお返しをするので、邪魔はしないでくださいね』 そして、球磨川が研究所で上条と再会した翌日の早朝。 二基の風車に螺子で張りつけにされている、瀕死の垣根帝督と麦野沈利の姿があった。 一年後・箱庭学園 『僕といれば君は世界一不幸になれる』 箱庭学園二年マイナス十三組の教室内にて、球磨川は机に両足を乗せて組み、後頭部に両手を添えている態度の悪い少女に言い放った。 少女の名は名瀬夭歌(なぜようか)。現在球磨川が敵対している生徒会の会長を務める黒神めだかの姉に当たり、本名は黒神くじらという。 顔面を包帯でグルグル巻きにし、額にはナイフが刺さっているいかにもな格好の名瀬は、球磨川の言葉にギィと醜く歪める。 「ときめくね」 今回、球磨川が名瀬に持ちかけている提案、それは「生徒会を裏切り過負荷側へ付け」というもの。 球磨川の文句に心揺らいだ名瀬は即答で「今日から俺は二年マイナス十三組の名瀬夭歌だ」と言いつつ、その包帯を解く。 そこから現れた顔はとても整っており、百人中誰もが振り向くであろう顔立ちだった。 生徒会を裏切った名瀬は球磨川に、これから集まる過負荷のリストを提示するよう要求し、球磨川はあっさりそのリストを差し出す。 「へー流石に知ってる名前もないでもないな」 ペラペラとリストを流し読みしている名瀬は、ある一人の転校生の名前に手を止めた。 「おいおい、人が悪いぜ。こんな隠し玉があるなら俺なんて必要ないだろう?」 そこに記載されている一人の男子生徒の名前に名瀬は見覚えがあった。 いや、少しでも血生臭い裏の世界に触ったことがあるものなら誰もが聞いたことがある名前。 『いや、実はその子は選挙に間に合うかわからないんだ。無事に転校できるかも怪しいものでね』 『僕は悪くない』と相変わらずの笑顔を浮かべる球磨川。 名瀬は見覚えがあると言ったが、実際にこの少年の姿を目撃したことがある。 バイオテクノロジーの世界的権威である彼女は研究の為、各地の施設を回ることが多かった。 その中で学園都市と呼ばれる、もはや一つの国と現わしても語弊の無い巨大な「研究施設」に招致された時だ。 名瀬が少年を目撃したのは。 学園都市では超能力という力の研究を進めており、ランク付けされた「モルモット」達が生活していた。 炎を生み出し、水を操り、瞬間移動をし、電撃を繰り出す。 学園都市内ではそんな非日常の光景が日常であり、名瀬もいくらか驚いた記憶があった。 そんな中、学園都市の観光中に一人の少女が少年に対して電撃を放った瞬間を名瀬は目撃した。 心の中で「ご愁傷様」とつぶやいた名瀬だったが、少年は電撃に対し右手を差し出しただけで打ち消したのだ。 それが、名瀬が学園都市で最先端の科学に触れたことより、超能力というスキルを見たとことよりも彼女に衝撃を与えることとなり、 残りの滞在期間で少年の事を調べたのである。 調査結果の中には名瀬の知りたい情報は一つもなかったが、学園都市を去った後、噂でこの少年の逸話を聞くことがあった。 最強の超能力者を倒した。 世界中に人脈を持つ。 戦争を終わらせた。 全てを殺す。 そして、学園都市を崩壊させた。 噂だという分を差し引いた所で、火の無い所に煙は立たないと言う。 実際に彼は噂に近い事をやって来たのだろう。 『その子と僕は友達でね』 驚いている名瀬に球磨川の声がかかる。 そして名瀬は生徒会庶務・人吉善吉の母である人吉瞳の言葉を思い返した。 ――この学園に集結している過負荷の中でも、二人は球磨川君に匹敵する。 名瀬は理解する。間違いない、この男が球磨川に匹敵する二人の内の一人だと。 『やっと、花が咲いてくれたんだ。幻想だけじゃなく、全てを殺すほどの魅力をもった花を』 『早く、会いたいな』 球磨川は心底嬉しそうな笑みを浮かべながら天井を仰ぐ。 名瀬は溜息をつき、リストを机の上に投げ捨てる。 一番上になったそのリストにはこう書かれていた。 所属・二年-十三組 過負荷・幻想殺し 氏名・上条当麻 備考・転校生 そして物語は 過負荷と異常と特別と普通の戦いへと 進んでいく―― 球磨川『学園都市?』 VeryVery BAD END
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3816.html
――カーズは――二度と地球へは戻れなかった……。 鉱物と生物の中間の生命体となり永遠に宇宙空間をさまようのだ。 そして死にたいと思っても死ねないので――そのうちカーズは考えるのをやめた。 そしてちょうどボールのように丸まったカーズはいま、巨人の手のひらによって激しく地面に叩きつけられていた。 巨人の名は――ビッグフット。 人の手足に車の顔を持つ、人工の巨人。 そしてそれを操る者を人はこう呼んだ――バスカッシャー、と。 「デストロォォォォォイ!」 Max200kmを優に超える剛速球が放たれる。 砲弾と化したカーズは進行方向にあるものすべてをなぎ倒し、打ち砕いていく。 その先にいたのは―― 「不幸だぁぁぁぁぁぁぁ!」 ご存じ天然のフラグメイカーにして希代の説教師、上条当麻である。 そこで問題だ! 猛スピードで迫る大リーグカーズ一号を前に、上条さんはどうやってあの攻撃をかわすか? 3択-一つだけ選びなさい 答え①ハンサムの上条当麻は突如反撃のアイデアがひらめく 答え②仲間がきて助けてくれる 答え③かわせない。 現実は非情である。 (おれがマルをつけたいのは答え②だが期待は出来ない… 球磨川はいつの間にか後ろからおれをがっちりホールドしてくれて逃げられないようにしてくれてる。 アメリカンコミック・ヒーローのようにジャジャーンと登場して『ここは僕に任せて君は逃げろ!』と間一髪助けてくれるってわけにはいかねーゼ。 逆におれを突き飛ばして逃げなかっただけマシかもしんねえけどさ! つーかケツに股間を押し付けるな気持ち悪い!) 「『残念、球磨川と上条の冒険はここで終ってしまった!』『おお幻想殺しよ、死んでしまうとは情けない』『あ、僕は生き返れるんだけどね』」 「お前にできても上条さんには無理ですのことよーっ!?」 「『トウマ……君はどこに落ちたい?』『天国とか地獄とか、まあその辺で』」 「どこも嫌だつーのッ! そう、こんな時こそおれの……!」 音速を突破し炎に包まれたカーズミサイルを前に、上条当麻が取った行動とは!? 答え④自慢の右手でそ(の)げ(ん想を)ぶ(ち殺す)!! 「うおおおおおおおおおお!」 渾身の力を込めて、右腕を振りかぶる――肘が球磨川の顔面を抉ったが気にしない。 右手の袖が球磨川の学ランに引っかかったが気にしない。 右腕を振りぬく。 ここで思い出してほしい、上条当麻は世界一不幸な人間であることを。 運悪く足元に落ちていたバナナの皮を踏んづけて上条当麻はバランスを崩してしまう! 上体がつんのめり、足が勝手に踏ん張って腰を後ろ斜め上に突き出す! 顔面を押さえていた球磨川がちょうど腰投げのようにくるりと上条当麻の前に放り出され――! 「『え?』」 「く……球磨川ァァァァァーーーーーーーーーーー!?」 光速を突破し膨大なエネルギーをまとい始めたストナーカーズシャインと球磨川禊が激突する! (支払いは任せろー)バリバリバリ、と激しく稲妻が鳴り響いた。 すべてが終わったとき……そこには上条当麻の他には誰もいなかった。 否……鉱物となったカーズの横にもうひとつ顔が増えていた。 ほかならぬ球磨川禊の顔である。 右手で触ってみても……元に戻らない。 「お・・・おれが・・・球磨川を殺しちまったってのか・・・!?」 そんなつもりじゃなかった。 運が悪かった。 仕方なかったのだ。 だって足元にバナナが落ちてるなんて気付かなかったんだもん! そのバナナを食べたのは他ならぬ上条当麻と球磨川禊であり、ゴミ箱も清掃マシンもないのでその辺にポイ捨てしたのがいけなかった。 シンガポールではゴミを道端に捨てると罰金を取られるんですよ。 みんなの街はきれいに使いましょう! 【一日目・0時10分/宮城県/天候・嵐】 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 【思考】 基本:殺し合いの打倒 1:なん・・・だと・・・? 【アイスマン@バスカッシュ!】 【状態】ビッグフットに乗ってる 考えるのをやめたカーズ×99 【思考】 基本:バスカッシュ! 【球磨川禊@めだかボックス カーズと融合確認】
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1067.html
御坂が研究所に突入し、一方通行が球磨川に敗北する数時間前には上条は既に研究所内へと入っていた。 それなのに御坂が球磨川と邂逅した場に上条が居なかった理由。それは不意打ちによる催眠ガスの攻撃によって意識を失って別室に居たためである。 場面はとある研究所の一室。球磨川と佐天涙子の会話から始まる。 「球磨川さんの言うとおり、初春や御坂さん、白井さんは私を見捨てませんでした」 「自らが不幸(マイナス)になってまでも、私を助けてくれた……」 嬉々として球磨川にそう話す佐天。現状が理解できないのか御坂達は呆然と二人を眺めているだけだった。 『でしょー?だから涙子ちゃんは一人ぼっちじゃないんだよ。お友達が居るし何より僕が居るんだから、さ』 『うっかりお友達を殺しちゃっても僕が全部〝なかったこと”にしてあげるよ』 『さて、ところで君達はどうしてこんな所まで来たのかな?涙子ちゃんを保護するのが目的じゃなかったの?』 『それとも、そこの風紀委員さんの敵討ちとか?嫌だなぁそれはさっき水に流したじゃないか』 『とりあえずこっちにおいでよ。お茶でも飲もう』 両手に螺子を携えたままおいでおいでと手招きをする球磨川の元に佐天と9982号は歩み寄る。 「佐天さん!!」 その友人の姿に思わず初春が叫ぶ。その叫びに佐天は一度振り返り微笑を向け、すぐに球磨川の元へと行ってしまった。 同時に振り返った9982号も御坂に何か言いたげな目を向けたと思えば踵を返しさっさと歩いていってしまう。 「……」 初春と白井は目の前の光景に立ち竦んでいるままだったが、御坂だけは何かを考えるよう腕を組んでいた。 「佐天さん!妹さん!こっちに戻ってきてください!」 「そうですわ!もうわたくしの敵討ちなどどうでもいいですから、一緒に帰りましょう!」 二人の悲痛な叫びも佐天には届いていないのか、歩みを止めることはなく球磨川の隣に立つ佐天と9982号。 「球磨川さん、ありがとうございました」 佐天はそう言うと深々と頭を下げる。球磨川はそんな佐天の行動に少し意外そうな表情を浮かべた後、 身振り手振りを含めて『気にしないでよ』と答えた。 そんな姿をじっと見つめる9982号。 「それと、ごめんなさい」 頭を上げたと同時に、白井にされたように球磨川の後ろに周り、両腕を球磨川の両脇から通しがっしりと拘束した。 『えーっと……なに?涙子ちゃん式の謝罪方法?』 佐天の行動に首をかしげる球磨川はさして抵抗をしようともせず、佐天に質問をする。 「球磨川さんのおかげで、普通の能力とはちょっと違いますが、力を手に入れることができました」 「球磨川さんのおかげで、何も考えずにこの負能力をふるう事ができました」 「球磨川さんのおかげで、本当の意味で皆と友達になれました」 「だから心から感謝しています。でも……」 佐天が言葉を紡ぐ中、9982号はナイフを取り出す。 『!!』 初めて、球磨川が動揺の表情を浮かべる。 「皆は私のために不幸(マイナス)になってくれた……だから、今度は私が幸福(プラス)になって皆と同じ場所に行きます」 「佐天さん!」 佐天と9982号の意図にようやく気がついた御坂が慌てて駆け寄ろうとするが、 9982号が脹脛にナイフを突きたて痛みを御坂へ委託することで、足を止めた。 「っつ……ミサカも球磨川禊へ伝えたいことがあります、とミサカは痛みを堪えつつ言葉を発します」 「アンタ……!!」 自らの妹へ言葉をかけようとするが、痛みのせいでうまく考えがまとまらない。 「再びこの世へ戻していただき、感謝しています。感情を残していただいて感激しています」 「貴方がお姉様とミサカを戦うように仕向けなければ、このような感情も生まれなかったでしょう」 「自分の為、そしてなにより他人の為に何かをしたいという気持ち――これがあの時お姉様を奮い立たせた感情なのですね」 「だから、ミサカも佐天涙子と同じ考えです。ミサカは、再び生まれたミサカ達は全員で幸せ(プラス)になりたい、と」 「全てを元に戻してくれた貴方に対し、刃を向けるのは心苦しいですが観念してください」 『い、いやだ……助けてよ……死にたくない』 涙目で懇願する球磨川など無関係にギラリと刃を光らせ、ナイフを振り上げる9982号。 二人は、自らの手を汚してまでもこの男を排除しようとしたのだ。 「駄目です!!」 その瞬間、初春が渾身の力を込め叫ぶ。 一瞬9982号の動きが止まった瞬間白井が空間転移で球磨川と9982号の間へ割り込み、思い切りナイフを蹴り上げ弾き飛ばす。 そして、跪きながら御坂がナイフを威力が弱くなっている電撃で破壊した。 「風紀委員として、一人の人間としてそのような行動は見過ごせませんの!」 白井が激昂する。 「アンタ達の気持ちは分かるけど、それはやりすぎよ。せいぜい一発殴るだけにしなさい」 「ま、その殴る役目は私のものなんだけどね」 不適な笑みを浮かべて御坂は立ち上がる。痛みはもう無い。 そして狼狽する球磨川のそばまで近づいた。 『美琴ちゃん、でよかったよね……ありがとう助かったよ……』 先ほどの攻防に驚き、手を離してしまった佐天の拘束から逃れた球磨川は、両膝を床につきながら御坂に感謝の言葉を伝える。 『まったく、驚いたよ……まさか二人がこんなことをするなんて……』 冷や汗を流しながら、信じられないといったように首を横に振る球磨川。 「ずいぶんと二人を信用してるみたいね」 冷たい氷のような言葉を球磨川に吐く御坂。 『当たり前じゃないか!成り立てとは言え二人は僕と同じ過負荷(マイナス)で負(マイナス)で敗北者(マイナス)なんだぞ!!』 『それがこんな行動にでるなんて、まるで悪夢だよ!!』 『もう何も信じられない!!せっかく悪役になってまで皆の仲を取りまとめようとしてあげたというのに!!』 『なんで僕ばかりこんな目にあわなければならないんだ!!なんで大事な仲間に裏切られなきゃいけないんだ!!』 今度は急に立ち上がり怒号を撒き散らす球磨川の姿に、御坂は少し疑念を抱いた。 御坂はこの球磨川という男は人を人とも思わない人でなしで、仲間だのなんだのという感情は持ち合わせていないと思っていたからだった。 それがどうだ。目の前にいる男は二人を大事な仲間と称し、挙句は全ては自分たちの為に悪役に徹していたというのだ。 御坂は、辛そうに叫ぶ球磨川の姿を見て、少し同情をしてしまった。 『一方ちゃんだって急に僕に襲いかかって来たから仕方なく攻撃をしただけなんだ!』 『だからこうして直ぐに戻(なお)してあげるつもりだったんだよ!』 そう言って球磨川は倒れ付す一方通行の体へ手を添える。すると刺さっていた螺子は消えうせ、一瞬のうちに傷が治っていった。 『だから、これ以上僕を責めないでくれ!攻めないでくれ!』 とうとう球磨川はその両目から涙を零してしまう。 「お姉様……」 そんな球磨川の姿を見て、最初に口を開いたのは白井だった。 「この殿方は抵抗するつもりは無いみたいですし、今後風紀委員で監視をつけるように申請します。なのでここは……」 「黒子?」 被害にあった白井の口からそんなことを言われてしまえば、御坂は何も言い返せない。 「もちろん、許すつもりはありませんわ。しかし無抵抗の相手をこれ以上責めるのはいささかやりすぎかと」 「それに、そうすれば誰も傷つきませんわ」 暴力を暴力で返すのでは何も解決にはならない、と白井は言いたいのだろう。 目には目を、ではいずれ世界は盲目になる。と言った言葉があるようにその先に待っているのは破壊の物語でしかない。 確かに白井の言うとおり、佐天は帰ってきたし、妹達は全て無事。これ以上ない状態ともいえた。 「皆がいいって言うなら、私はそれでかまわないけど……」 御坂が周りを見渡すと、全員が頷いた。それを確認すると御坂は大きなため息をつきもう一度球磨川を睨み付ける。 「今回は見逃してあげるけど、二度と同じようなことはしないこと!いいわね!」 「もしこの警告を無視したら、全身全霊でアンタを焼いてやるわ!!」 『わかった……二度とこんなことはしないよ』 伏し目がちに了解する弱弱しい球磨川の姿をみて、完全に御坂の中に戦意は無くなっていた。 「はぁ……なんか拍子抜けね。黒幕がアンタみたいな三下だと」 「まぁいいじゃありませんか、一応アンチスキルに連絡を取ってこの方の身柄を拘束するまでは監視しておきましょう」 「はい、それでは通報は私が」 「球磨川さん、ありがとうございました。それとごめんなさい。もう一度言っておきます」 「球磨川禊。貴方に頂いた命は決して無駄にしません、とミサカは決意を表明します」 全てが終わったと、少女たちは思い思いの言葉を口にする。 だだっ広い研究室内にはさっきまでの殺伐とした雰囲気が嘘のように、朗らかなムードが流れていた。 「おっねぇさまー!寮に戻ったら約束を果たしていただきますわ。ぐふ、ぐふふふふふ」 「だぁー!それは忘れろー!!」 「お姉様、ミサカはアイスが食べたいです、とミサカは物欲しそうな表情を浮かべます」 「あー!そういえば一週間も休んでるから宿題がやばい!!」 「大丈夫ですよぉ佐天さん。私がしっかり教えてあげますから」 それは、とても微笑ましい光景だった。 そんな中、球磨川が口を開いた。 『美琴ちゃん、ひとつだけお願いがあるんだ』 「……なによ?」 怪訝な表情を浮かべ、球磨川のお願いを聞くことにする御坂。 『この外部メモリのプログラムを調整中のミサカちゃん達に使ってやってくれないかい?それで全ての調整が終わるんだ』 「怪しいわね……」 『本当だ、信じてくれよ僕を』 メモリを受け取りそれを摘むようにして持ち上げじっと観察する御坂。 「大丈夫ですよ御坂さん。どんな用途のプログラムか分かりませんが私が解析しますから」 「その花頭が解析したら、無害かどうかをミサカが判断します」 「は、花頭って……!!」 「初春さんやアンタが判断してくれるんなら問題ないわ。分かった、やってやるわ」 『ありがとう。調整室はC棟にあるからね』 御坂は初春と9982号を連れて部屋を後にしようとする。 「お姉様わたくしもいきますの」 「御坂さん、私もついていきます」 球磨川と同じ空間に居たくないと無意識に思った白井と佐天も同行すると名乗りを上げる。 「じゃあコイツの監視はどうすんのよ?」 さすがに球磨川を一人にしておくことはできないと危惧した御坂の問いに白井は手錠を取り出して答える。 「これで拘束しておけば問題ありませんわ。では参りましょう」 「じゃ、すぐ戻ってくるから変な真似しないでよね」 球磨川を支柱に手錠で拘束し、御坂達は部屋を出ようと球磨川に背を向ける。 当然、その時球磨川が口元を歪めた事に誰も気がつかなかった。 「えーっとC棟は左で」 最後尾についた白井の声が途中で途絶える。 異変に気がつき全員が振り向いた瞬間、背中に螺子を螺子込まれ顔面から倒れこむ白井。 「!!」 いつの間にか、御坂達の真後ろには螺子を持った球磨川が凄惨な笑みを浮かべていた。 「アンタ!手錠を!!」 『だめだよ、あんなもので僕を拘束した気になっちゃ。ついこの間「金田一少年の事件簿」を読破した僕の気分は地獄の傀儡子なんだからね』 よく分からない例えを出しながら螺子を9982号、佐天へと突き刺す。 9982号は負能力の委託対象を無差別に設定していたのか、それとも一瞬で気を失ってしまったのか御坂や初春に痛みが伝わることは無かった。 あっという間に、残りは二人となってしまう。 「さっき約束したことを忘れちゃったのかしら!?」 佐天が気を失ったことにより公平構成の効果も解除されたのか、体中から放電しながら御坂が声を張り上げる。 『約束は覚えてるよ。二度としない、でしょ?だからこうして一度はしたのさ。いや三回さしたから三度かな?』 「初春さん!逃げて!!」 その言葉に初春は直ぐに廊下を走り抜けていく。 御坂の言葉は「私を置いて逃げろ」という意味ではなく「電撃に巻き込まれるから逃げろ」という意味だと理解したからだった。 倒れ付す三人に電撃が当たらないように、御坂は壁に含まれる鉄へ磁力を発生させ壁走りで部屋の中央へと移動する。 『カッコいいね。人生で一度は言ってみた台詞だよ。でもそれって死亡フラグじゃないかな?』 再び両手に螺子を出現させた球磨川は御坂と向き合う。 「確かに死亡フラグよ。ただしアンタのね。後悔しなさい!佐天さんを先に気絶させなければ私の能力は制限できてたことを!!」 ポケットからコインを取り出し、球磨川へと向ける。 それは、御坂の最強技の構え。 「いっけえええええええええええええええええええええええ!!」 そして、出力最大の超電磁砲を球磨川へと放射した。
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3780.html
[まずお前が掃除されろ]みたいなことになるからやっぱりラスボスズガンはやめておこう。 と、ルーファウス…いや斎藤一は寸前でズガンを思い止まった。 そして次の標的を見つけようと歩き出そうとしたその時、彼は目を疑った。 先ほど殺したはずだった男が立っていたからだ。 どこにでもいそうな学生服の男。確か球磨川禊と言ったか。 「何故生きている?」 「『あぁ、さっきの話?』『ごめん、あれ嘘だったんだ』」 「何だか知らんが生きているのなら、また殺すまでだ」 球磨川は両手に大螺子を持つと斎藤一に襲い掛かる。 斎藤は球磨川の大螺子攻撃を余裕でかわす。 「大螺子で殺せるほど私は甘くないのだよ!」 斎藤一の剣は隙だらけの球磨川の胸を貫いた。 しかし、球磨川は胸に刀が刺さっていても平然と立っている。 「『うわ~痛~~い。』『こりゃもう致命傷だ。』 『助からないよ~』『え~んえ~ん』」 「何ィ!?」 球磨川は白々しい棒読み口調で重傷を訴える。 ルーファウスは球磨川という常識から激しく逸脱している相手に恐怖していた。 こうしている間に、みるみる球磨川の傷は塞がっていった。 まるで最初からなかったかのように。 球磨川は不敵な笑みを浮かべ始めた。 「『うん、近い。』『なかったことにするという点において』 『君の能力(ズガン)と僕の過負荷(マイナス)はものすごく近いよ。』『でも』 『僕の「《大嘘憑き》(オールフィクション)」は君のと違って』『取り返しがつかないからね』」 斎藤一は全身から冷や汗が噴き出た。 この男はヤバい。関わってはいけない。 第六感がそう警報を鳴らしている。 「『一方的にズガンしているだけか?』『それだけで生き残れるほどカオスロワは甘くないのだよ』 『阿呆が』」 「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 斎藤一に憑依していたルーファウスはその場から逃げ出した。 一方、斎藤一の大量ズガンの犠牲者がたくさん倒れているところで1人の少女が立っていた。 イカのような帽子が特徴の少女は怒っていた。 「何でお前は死んだんでゲソ…。 まだ勝負はついていないのにこれじゃ海の萌えキャラ代表の座が決まらないじゃなイカ!!」 そう、イカ娘とむろみは前述した座をかけて決闘をしている最中だったのだ。 もっとも、アニメ化している分イカ娘のほうがかなり有利だったが。 決着はすぐにはつかず、何度もインターバルを繰り返した。 そして4日目、インターバルが終わっていざ戦いをというとき…事件は起きた。 それは他の参加者共々何者かに殺され、死体と化したむろみ達であった…。 「2人で戦っていたのに空気も読まずに乱入して決闘をぶち壊すなんて…己、許すまじ人類!! お前らを1人残らず地獄の底に叩き落してその腐った性根をこの海からの使者イカ娘が叩き直してやるでゲソ!!」 怒りに萌え…燃えるイカ娘は東京の街を歩く…。 【四日目・2時13分/東京都】 【斎藤一@るろうに剣心】 【状態】健康、ルーファウス憑依 【装備】業物の日本刀@るろうに剣心 【道具】支給品一式 【思考】 1:敵・即・ズガン 2:球磨川から逃げる 【球磨川禊@めだかボックス】 【状態】健康 【装備】大螺子×2 【道具】支給品一式 【思考】 1:『行動方針?』『ちょっと待って』『後で決めてメールするから』 【イカ娘@侵略!イカ娘】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】基本支給品、不明支給品 【思考】 1:人類抹殺
https://w.atwiki.jp/choujourowa/pages/15.html
ネタバレ参加者名簿 ●表示のキャラクターの名前をクリックするとそのキャラクターが死亡したSSへジャンプします。 5/5【暗殺教室】 ○潮田渚/○茅野カエデ/○赤羽業/○烏間惟臣/○堀部糸成 4/4【ケロロ軍曹】 ○ケロロ軍曹/○ギロロ伍長/○ドロロ兵長/○ガルル中尉 3/3【さよなら絶望先生】 ○糸色望/○木津千里/○日塔奈美 2/2【スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園】 ○日向創/○狛枝凪斗 4/4【ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】 ○苗木誠/○霧切響子/○舞園さやか/○江ノ島盾子 4/4【デジモンアドベンチャー】 ○八神太一/○石田ヤマト/○武之内空/○高石タケル 3/3【化物語】 ○阿良々木暦/○戦場ヶ原ひたぎ/○羽川翼 2/2【魔導・ぷよぷよシリーズ】 ○アルル・ナジャ/○シェゾ・ウィグィィ 2/2【魔法少女まどか☆マギカ】 ○鹿目まどか/○暁美ほむら 5/5【魔法先生ネギま!】 ○ネギ・スプリングフィールド/○神楽坂明日菜/○宮崎のどか/○エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル/○雪広あやか 3/3【めだかボックス】 ○黒神めだか/○球磨川禊/○不知火半袖 4/4【遊☆戯☆王】 ○武藤遊戯/○海馬瀬人/○城之内克也/○獏良了 4/4【よんでますよ、アザゼルさん。】 ○アザゼル篤史/○佐隈りん子/○芥辺/○ベルゼブブ優一 0/2【見せしめ】 ●巴マミ/●人吉善吉 60/62 主催者 モノクマ@ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
https://w.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/pages/80.html
物語シリーズ追跡 阿良々木暦――1話 話数 題名 登場人物 作者 003 阿良々木暦の人間サンドバック 阿良々木暦、黒神めだか、(忍野忍) ◆1aw4LHSuEI 戦場ヶ原ひたぎ――15話 話数 題名 登場人物 作者 002 自己満足だ 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉、阿久根高貴 ◆VxAX.uhVsM 022 「許せねえな」 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉 ◆xzYb/YHTdI 033 +と-、二人の考え方 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉、球磨川禊 ◆VxAX.uhVsM 042 喫茶店でのお知らせ 串中弔士、戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉、黒神真黒 ◆xzYb/YHTdI 061 オオウソツキ 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉 ◆mtws1YvfHQ 064 傀 コヨミモノ 物 ガタリ 語(上) かんにんぐ編傀 コヨミモノ 物 ガタリ 語(下) こたえあわせ編 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉 ◆xR8DbSLW.w 074 僐物語-ヒトモノガタリ- 戦場ヶ原ひたぎ、人吉善吉、黒神めだか ◆VxAX.uhVsM 080 一つ、オモイ 戦場ヶ原ひたぎ ◆mtws1YvfHQ 104 コイスルオトメ 戦場ヶ原ひたぎ ◆0UUfE9LPAQ 119 地獄(至極) 戦場ヶ原ひたぎ ◆aOl4/e3TgA 123 ――かもしれない何かの話 零崎人識、戦場ヶ原ひたぎ、(萩原子荻、都城王土) ◆ARe2lZhvho 125 配信者(廃神者) 玖渚友、零崎人識、無桐伊織、櫃内様刻、戦場ヶ原ひたぎ、宗像形 ◆wUZst.K6uE 137 君の知らない物語(前編)君の知らない物語(後編) 戯言遣い、玖渚友、零崎人識、供犠創貴、水倉りすか、鑢七花、鑢七実、真庭蝙蝠、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、宗像形、(四季崎記紀) ◆ARe2lZhvho 139 球磨川禊の人間関係――黒神めだかとの関係球磨川禊の人間関係――鑢七実との関係 戯言遣い、零崎人識、鑢七実、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、黒神めだか、球磨川禊、(四季崎記紀) ◆xR8DbSLW.w 146 冠善跳悪 零崎人識、戦場ヶ原ひたぎ ◆mtws1YvfHQ 羽川翼――17話 話数 題名 登場人物 作者 017 出陣だ 羽川翼、日之影空洞 ◆VxAX.uhVsM 041 障り猫逆怨み 羽川翼 ◆mtws1YvfHQ 045 いのじキャット 戯言遣い、ツナギ、羽川翼、八九寺真宵 ◆xzYb/YHTdI 068 騙物語 羽川翼 ◆VxAX.uhVsM 082 つばさゴースト 西条玉藻、羽川翼、(四季崎記紀) ◆0UUfE9LPAQ 110 猫の首に鎖 羽川翼、(四季崎記紀) ◆wUZst.K6uE 122 忍者装束と機関銃 宇練銀閣、羽川翼、(四季崎記紀) ◆ARe2lZhvho 130 みそぎカオス 戯言遣い、鑢七実、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、(四季崎記紀) ◆mtws1YvfHQ 135 『』 戯言遣い、鑢七実、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、(四季崎記紀、安心院なじみ) ◆mtws1YvfHQ 137 君の知らない物語(前編)君の知らない物語(後編) 戯言遣い、玖渚友、零崎人識、供犠創貴、水倉りすか、鑢七花、鑢七実、真庭蝙蝠、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、宗像形、(四季崎記紀) ◆ARe2lZhvho 139 球磨川禊の人間関係――黒神めだかとの関係球磨川禊の人間関係――鑢七実との関係 戯言遣い、零崎人識、鑢七実、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、黒神めだか、球磨川禊、(四季崎記紀) ◆xR8DbSLW.w 151 残り風 戯言遣い、羽川翼、八九寺真宵、(日和号、安心院なじみ) ◆ARe2lZhvho 154 三魔六道 戯言遣い、無桐伊織、櫃内様刻、羽川翼、八九寺真宵、(日和号) ◆mtws1YvfHQ 156 鉛色のフィクション 戯言遣い、無桐伊織、櫃内様刻、真庭鳳凰、羽川翼、八九寺真宵、(日和号) ◆ARe2lZhvho 161 解体サーキュレーション 戯言遣い、羽川翼、八九寺真宵 ◆xR8DbSLW.w 169 待ち人は来ず 戯言遣い、櫃内様刻、鑢七実、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、(日和号、四季崎記紀) ◆mtws1YvfHQ 173 Q&A(旧案と宴) 羽川翼、球磨川禊 ◆xR8DbSLW.w 阿良々木火憐――7話 話数 題名 登場人物 作者 001 「正義は必ず勝つんだぜ」 とがめ、阿良々木火憐、宗像形 ◆1aw4LHSuEI 025 殺人鬼の邂逅 零崎軋識、阿良々木火憐、宗像形 ◆xzYb/YHTdI 047 図書館革命!? 阿良々木火憐、宗像形 ◆VxAX.uhVsM 057 図書館での静かな一時 阿良々木火憐 ◆xzYb/YHTdI 077 正義の味方 阿良々木火憐、宗像形 ◆0UUfE9LPAQ 086 紆余曲折、あるいは猪突猛進 阿良々木火憐、宗像形 ◆mtws1YvfHQ 093 marshmallow justice 無桐伊織、櫃内様刻、阿良々木火憐、宗像形、(日和号) ◆8nn53GQqtY 八九寺真宵――23話 話数 題名 登場人物 作者 005 戯言語 戯言遣い、八九寺真宵 ◆VxAX.uhVsM 018 一寸先は口!? 戯言遣い、ツナギ、八九寺真宵 ◆xzYb/YHTdI 037 スーパーマーケットの口戦 戯言遣い、ツナギ、真庭鳳凰、八九寺真宵 ◆mtws1YvfHQ 045 いのじキャット 戯言遣い、ツナギ、羽川翼、八九寺真宵 ◆xzYb/YHTdI 060 あの人ならきっと ツナギ、八九寺真宵 ◆VxAX.uhVsM 072 この世に生きる喜び -Theory that can be substituted-この世に生きる喜び -Realize the dream-この世に生きる喜び -Theme song-この世に生きる喜び -Pleasure with me to live in this world- 戯言遣い、ツナギ、鑢七実、八九寺真宵、球磨川禊、江迎怒江、日之影空洞、(安心院なじみ) ◆xR8DbSLW.w 084 帰り道――――100%悪巧みで書かれた小説です――――帰り道――――120%悪巧みで書かれた小説です―――― 戯言遣い、八九寺真宵 ◆xR8DbSLW.w 088 探サガシモノ物ガタリ語 いのじワード 戯言遣い、八九寺真宵 ◆8nn53GQqtY 095 それは縁々と 戯言遣い、西東天、串中弔士、八九寺真宵 ◆mtws1YvfHQ 101 ナイショの話 戯言遣い、零崎人識、零崎双識、水倉りすか、八九寺真宵 ◆0UUfE9LPAQ 114 虚構推理 戯言遣い、八九寺真宵 ◆xR8DbSLW.w 118 rough rife(laugh life) 戯言使い、ツナギ、八九寺真宵、江迎怒江 ◆wUZst.K6uE 121 鏡に問う 戯言遣い、零崎人識、鑢七実、八九寺真宵、球磨川禊 ◆xR8DbSLW.w 130 みそぎカオス 戯言遣い、鑢七実、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、(四季崎記紀) ◆mtws1YvfHQ 137 君の知らない物語(前編)君の知らない物語(後編) 戯言遣い、玖渚友、零崎人識、供犠創貴、水倉りすか、鑢七花、鑢七実、真庭蝙蝠、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、宗像形、(四季崎記紀) ◆ARe2lZhvho 139 球磨川禊の人間関係――黒神めだかとの関係球磨川禊の人間関係――鑢七実との関係 戯言遣い、零崎人識、鑢七実、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、八九寺真宵、黒神めだか、球磨川禊、(四季崎記紀) ◆xR8DbSLW.w 151 残り風 戯言遣い、羽川翼、八九寺真宵、(日和号、安心院なじみ) ◆ARe2lZhvho 154 三魔六道 戯言遣い、無桐伊織、櫃内様刻、羽川翼、八九寺真宵、(日和号) ◆mtws1YvfHQ 156 鉛色のフィクション 戯言遣い、無桐伊織、櫃内様刻、真庭鳳凰、羽川翼、八九寺真宵、(日和号) ◆ARe2lZhvho 161 解体サーキュレーション 戯言遣い、羽川翼、八九寺真宵 ◆xR8DbSLW.w 169 待ち人は来ず 戯言遣い、櫃内様刻、鑢七実、羽川翼、八九寺真宵、球磨川禊、(日和号、四季崎記紀) ◆mtws1YvfHQ 172 Q&A(玖&円) 戯言遣い、鑢七実、八九寺真宵、(四季崎記紀) ◆xR8DbSLW.w 貝木泥舟――11話 話数 題名 登場人物 作者 014 恋物騙 貝木泥舟、江迎怒江 ◆HC4CdzPdhs 031 雑草とついでに花も摘む 匂宮出夢、鑢七実、貝木泥舟、江迎怒江 ◆xzYb/YHTdI 032 偶然目が合ったので 西条玉藻、西条玉藻 ◆mtws1YvfHQ 044 人は変わる、ただし一部を除く 貝木泥舟、江迎怒江 ◆VxAX.uhVsM] 048 冒し、侵され、犯しあう(前編)冒し、侵され、犯しあう(中編)冒し、侵され、犯しあう(後編) 西条玉藻、零崎人識、零崎双識、鑢七実、貝木泥、舟球磨川禊、江迎怒江 ◆xzYb/YHTdI 054 ネットカフェで一服 玖渚友、貝木泥舟 ◆mtws1YvfHQ 067 静寂を切り裂く脆弱な義理策 玖渚友、貝木泥舟 ◆xR8DbSLW.w 085 交信局(行進曲) 玖渚友、無桐伊織、櫃内様刻、貝木泥舟 ◆0UUfE9LPAQ 100 黒いスーツとランドセル 貝木泥舟 ◆mtws1YvfHQ 109 友情の手前、憎しみの途中 哀川潤、想影真心、西条玉藻、貝木泥舟 ◆ARe2lZhvho 128 かいきバード 真庭鳳凰、貝木泥舟 ◆wUZst.K6uE